金剛福寺

内陣 ・ ご本尊さま

ご本尊「十一面観世音菩薩」はその淵源を天平の昔に遡ることができます。
大和聖林寺の十一面観世音菩薩像(国宝)は、もと大御輪寺(三輪山・大神神社の神宮寺)のご本尊さまでしたが、慶応4年廃仏毀釈の嵐の中、難を逃れて聖林寺にご遷座なされたのです。
和辻哲郎が著書「古寺巡禮」のなかでその美しさを絶賛した天平の観音さま・・・その大御輪寺以来の御前立(おまえだち)ご本尊が金剛福寺の十一面観世音菩薩像です。
先の大戦後、ありがたい仏縁を頂戴し神戸金剛福寺のご本尊としてお迎えいたしました。
震災の惨禍のなかでも正に施無畏(怖れなき心をお与え下さる)のご加護を頂き、本堂が倒壊するまでの数日間、貴重な仏像・仏具類などすべてを私たちが搬出するまで、傾いたお堂をお支え下さいました。

今は、立派に復興なった本堂の須弥壇中央にお立ちになり静かに私たちを見守っておられます。


内陣の荘厳


ご本尊・十一面観世音菩薩

お不動さま

ご本尊さまの脇侍として不動明王坐像がお祀りされております。 この不動明王像は非常にユニークなお姿をしておられます。一般的な「お不動さま」は、一面二臂にして右手に剣、左手に羂索を持ち火炎を背負った立像のお姿であります。当山の「お不動さま」は一面四臂、すなわち臂(うで)が四本という異形の坐像です。特徴的な迦楼羅炎(かるらえん)を背にしたこの一面四臂の不動明王坐像は、日本において他には類を見ない作例で、仏教美術の観点からも大変貴重な仏像であります。 もとは、京都伏見・安楽寿院の子院の一つである金蔵院のご本尊であったと伝えられております。 未だ謎の多いこの「お不動さま」は、鎌倉〜室町の頃、鎮護国家を祈念して造像されお祀りされたものである可能性が高いと言えます。 不思議な仏縁により、金剛福寺にお座り下さりお参りの皆さま方を厳しくも温かいお慈悲の眼差しでお守りくださっておられます。



お不動さま

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